三日月の僕ら


「だけどな、簡単に抜けられないだ。
抜けたら…俺絶対に殺される」


泣きそうになりながら言う蓮。

あたしと遼は、悔しくてたまらなかった。


蓮が苦しんでるのに、助けてあげる術が思いつかない。

そんな男たち相手に、あたしたちは何ができるの?


考えたって何も浮かばない。


「ごめん…俺戻んなきゃ」


蓮は立ち上がった。


「戻んなよ!!」


遼が蓮に向かって叫んだ。


「戻ったら、また繰り返すんだぞ?
二度と戻れなくなるかもしんねーんだぞ!?」




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