FLOWER
『―――英語嫌いなんだろ?

 …勉強するのを

 後回しにするくらいにさ。』




これだ。

片枝さんは俊稀が

英語が嫌いだということは

知っているが、

「勉強するのを

 後回しにするくらい」

嫌いだというのは

知らない…はずなんだ。



じゃあ、何故知っていたか?

聴いていたからだ。



俊稀ん家の花屋に仕掛けた、

盗聴器で。







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