彼女の10円。
「お前…。この前のコンビニ女!!」

「何か?」

「あのねぇ、この水の置き方はねぇんじゃね?」

「ご注文がお決まりになりましたら、そちらのボタンを押してください。ガキのくせに。」



そう言って彼女は水とメニューと捨てぜりふを置いて他の仕事に取りかかった。



あいつは一体何なんだ!?



ムカつく。



しばらくしてから琴音がやってきた。



楽しいはずの食事も楽しいわけもなく。



「イチ君ってそんな人だった?」



琴音にまでそんな事を言われる始末。



全部あの女のせい。



俺の休日を返しやがれ!!



琴音とファミレスで別れ、俺はあの女が仕事が終わるのを待った。



なかなか出てこねぇ…



俺を待たせやがって。



とことんムカつく女だ。


< 15 / 171 >

この作品をシェア

pagetop