彼女の10円。
「恋でもしてみる?」



俺は今日の事を思い出して拓に言ってみた。



ブハッ



案の定コーラを吹き出した拓。



「イチ、頭おかしくなったか!?」



数学教師のせいで俺は笑い者だ。



「恋ねぇ…」



ポテトを食いながら呟く拓。



拓は俺から見てもカッコイイ。



拓のファンも結構多い。



でも、俺にも拓にも彼女がいた事がない。



理由はめんどくさいから。



「イチじゃん♪」



トレイを持った女が俺達の方に近づいてきた。



「百合…」



めんどくさい女NO.1



2ヶ月前コイツとヤった。



それから軽く彼女面されちゃってるわけ。



「ここいい?」

「俺らもう帰るんだよ。」



拓がそう言ってくれた。



「そうなの!?ねぇイチ、次はいつ遊べる?」



無理無理。



お前とは遊ばない。



俺は面倒な奴は嫌いなの。



「んー。そのうちな♪」


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