彼女の10円。
百合を適当にあしらってマックを後にした。



「なんで百合に手出すかなぁ…。」



チャリを運転する拓也が嘆く。



だよなぁ…。



「酔ってた♪」

「バカ過ぎ。」



分かってますよ…。



それから俺達は隣同士、それぞれの家に帰った。



部屋に入ってベッドにダイブする。



俺は何がしたいんだろう…。



考え始めると何の為に生きているのかすら分からなくなる。



ガチャ



「ノックくらいしろよ。」

「サッカー勝負するぞ♪」



さっき別れたばかりの拓が俺の部屋にサッカーゲームを持ってきた。



何も変わらない日常。



俺はただ何となく生きていた。



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