可愛い義理弟
「とりあえず、日常的な問題をだす。それを解いてもらう」

「って、日常的な問題ってなんですか??」

「意味わからないよ、てかそんなの問題になるのですか??」

若い二人は、首を傾げながら俺に聞いてきた!!

「まぁ、聞け。この学校は沙夜も知っての通り色んな問題を抱えたやつが通ってる
そんな中、ある程度の知識がなかったら、バカにされんだろう??だからそんなことを思わせないために、この問題を解くんだ!!この問題がとければ大抵の奴と同レベルの知識があるとみなされ、沙夜の心配してるいじめに会うこともないわけだ」

「な、成程!!さすが、來斗君です!!そこまで、海音君の事を考えてくださるなんて。私とても嬉しいです。良かったです。これで、海音君も安心して通えますね!!」

可愛らしい笑顔で二人に言うと

「「(やべぇ、天使ィイイイ)」」

「そうだね、俺ねぇさんのために頑張るよ!!だから、見ていてほしいなぁ!!」

沙夜の手を握りながら、涙目で言った。

「海音君、はぃ頑張ってください!!」

「(こいつ・・・)まぁいい、じゃあ海音これテスト用紙だ・・・時間は30分。今からだ用意スタート!」

それから、海音君はテスト用紙に文字を書いていった。

「なぁ、沙夜お前今・・・幸せか??」

「・・・どうしたんですか?いきなり?」

「いやなぁ、あの人たちが亡くなってから、まだ2ねんしかたってないだろう??
お前にとって、辛い時期に今度は訳ありの坊主だろ??
お前は、優しいからそういうのほっとけないのはわかる!!!だが、お前が今辛いんだったら
あの坊主俺が引き取ってもいい」

タバコを吸いながら話す彼に・・・私は。。。


「大丈夫です
確かに、お母さんたちが亡くなって、凄く辛い時期ですが海音君を同情で引き取ったわけじゃないんです。

あの子に、人との繋がりを切ってほしくなかっただけなんです。
人は、こんなにも暖かいんだよって、支えあって生きて欲しい。それを知ってほしいから、私は彼を受け入れました。確かに、何処かで同情してしまった部分もあると思います。

それ以上に、あの子が居れば私も幸せになれるんじゃないかって。あの子にも、今までの分凄く幸せになってほしいんです。それを、私が教えてあげたかっただけ。

ただ、それだけです。

だから
辛いとかは、今はないです。來斗君や海音君それにこの学校の教員の方々。
私は果報者です」

そう、力強く言われた

(ほんと。かなわねぇわこいつには)

< 32 / 35 >

この作品をシェア

pagetop