レンアイ指導室~甘々な指導~【完】
「ほら、席着いてー」

「あっ、今日は裕貴先生だー」

「今日は秋永先生が出張なので、代わりに授業をすることになりました」

裕貴先生こと、梶原裕貴先生。


女生徒に人気な先生。

でも、私は苦手なタイプだ。


なぜなら……。


「――ということ。じゃあ、菅原さん。この問題、判りますか?」

私を何かと指してくるから。


今日も指された……。


「えっと……」

いつもなら実保ちゃんが助けてくれる。

けど、今日は調子が悪いみたい。


「菅原さん?」

「あ……っ」

どうしよう……っ。


「――」

「え?」

どこからか聞こえたそれ。

私はとりあえず、言ってみた。


「正解。もういいよ」

え、当たってた……の?


とりあえず当たったので、誰かもわからないのに心の中でお礼を言った。
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