少年少女は夢を見る


だけど瑞姫より何より、今この場でウザいって言えない自分がウザい。

今さらこういう風に作り笑顔で媚びたくないのに。


バカじゃないのって思い切り罵ってやりたいのに。

私は結局、この人が怖くてたまらないんだ。


悪いだなんて彼女はちっとも思ってない。
思ってないから私の前でこんなに笑える。

もう嫌だ、逃げたい。


「奈里ちゃんっ」

慌てた声が聞こえる。

さっき私に向かって近づくなと、話しかけるなと言った時とはまったく違う声が。


なんで私を避けたくせに、そっちは来るの。


< 54 / 72 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop