校舎と夕日の間から
ここは学校。
直は俺の大事な生徒。
「俺を探してたって?どした?」
俺は話しながら、職員室の自分の席に向かう。
職員室にはほとんど先生がいない。
担任を持つ先生はみんな文化祭の準備を手伝っているのだろう。
「今から買い出し行ってもいいですか?明日の焼きそばの紅しょうがを買い忘れたの。みんな、そんなのなくていいって言うんだけど、絶対いるよね!」
また、俺は直を抱きしめたくなる。
俺の大好物のやきそば。
俺は紅しょうががないと、いつも文句を言っていた。