【完】キスしてッ! -年上甘々☆溺愛カテキョ-
2時限目 -舜佑side-
「アイツら、おっせーなぁ」
悠河がそんなことをボソッとつぶやいた。
俺もその隣で、いつになく落ち着かない。
俺は今、峰龍大を受ける4人の合格発表の結果を待ちながら悠河の家にいる。
…実際俺は、ひな以外なんでもいいんだが…。
チッ……。
本当、遅いんだよアイツは。
合否わかったら即座に電話しろっつってんのに。
残念ながら俺はこの前携帯をぶっ壊し、今手元にない。
…まぁ、あったとしてもひなの番号をいつも聞き忘れていたから、結果電話はできないが…。
って、んなことどうでもよくて。
とりあえず合否がわかればなんでもいいわけで。
「お、おい篠崎……。俺の携帯をハントするなよ?目がハンターだぞ……」
…まったく鳴る気配がない悠河の携帯を投げつけたくなってきた。
ひなたちが家を出たのは、8時らしい。
今は15時だから、もう帰っていてもおかしくないんだが…。
頬杖をついて悠河の家のソファに座り込むと、玄関が開く音が聞こえた。
「悠河!ひな帰ってる!?」
バタバタと足音を立てて入ってきたのは……。
悠河のイトコと、男2人。
「帰ってないけど……お前ら、なんで3人?」
「ひな、どこ探してもいないの!」
息を切らしている……確か、“美織ちゃん”は泣きそうな声で言う。
どこ探してもいないって……。