優秀な専属執事と優しいお嬢様
初めて手紙が届いていたのは12月だった。
“元気な男の子でかなり難産でしたが3700グラムの子で昔からある零として人となるという論語から零人と名付けました。
生まれてきている孫を祖父であるあなたに見せられないのが残念ですがいつか必ず零人も喜ぶと思うので会いに来てください。
それとばれることは危険なため名字を春山に変えました。
ぜひオモチャや服を送るなどをしてほしいです。
聖人・瀬怜奈より”
「それ以来あの二人は手紙を送ってこなくなっていた。
だけど私は君ができて嬉しかったのは本心だ。
君が生きていて嬉しいよ零人。
肝心なことを話さなくてごめんな」
零人は何もいわなかった。


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