優秀な専属執事と優しいお嬢様
和服を着ていてそういえばファッションメーカーだったことを思い出していた。
「零人はまだ部屋に閉じこもっているのか。
まだまだ彼も子どもだなぁ」
『どうして史彦さんは零人さんのことをそんなにきにかけるんですか?』
「私も世間から見れば許されない子どもだった。
父が結婚前に愛人に生ませていた子どもなんだ。
だからこそ人よりも家族への思いが強いんだ。
零人には今の現状を乗り越えてほしい」
それは孫を誰よりもきにかける祖父の顔だった。



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