カンボジアのコト

部屋

夜、宿にブンッと戻り、解散っ!
おやすみつ!!
といきたかった…。
部屋に入ると、コウちゃんも自分の部屋のように入ってくる。
「……部屋帰らんの?」
ビックリして聞くと
「あっ、オレ、荷物コレしかないんで。」
と、答えが帰ってきた。意味が違う…。
「あっオレに気にせずに、お風呂とか入ってください。」
ちゃうわ。そんな気遣いいらんっ!勝手に風呂くらい入るわっ!!
まぁ、喧嘩して泣かれるより良いか…。
と思いながら、私は風呂に入り、寝る態勢になった。
「マッサージしましょうか?オレ得意なんですよ。」
「そうそう、先輩してもらいなよ。」
……いらん…寝かせろ。
「先輩ーーっ寝ちゃうんすかぁー。遊びましょうよ。」
と、かんこちゃんのベッドで、コウちゃんが飛び跳ねる。
そうだよな…大の大人が、10時就寝なんて笑っちゃうよな。
しかも、今は旅行中。
大はしゃぎなはずだよな。
中学生の修学旅行だって、高校の修学旅行だって、この時間は、まだトランプだ!
って感じだよな。
でも、私は、中学生の頃から10時就寝で、その習慣は今更変えられないんだぞ。
中学生の頃だって、高校生の頃だって、修学旅行のときは、10時就寝してたんだぞ。
そして、それ以降は目が座っちゃうんだぞ。
ということで、無言で、ひと睨みさせていただきました。
「あ…ハィ…マジっすね…。部屋戻ります。」
コウちゃんが、ベッドから降りた。
「えー部屋戻っちゃうの。」
帰れ帰れ!!
「じゃぁ、オレの部屋来る?」
「先輩ー。私コウちゃんの部屋行ってくるねぇ。電気つけて、エアコンつけたままでお願いねー。」
そして、ものの数分でかんこちゃん帰宅。
「もぅ先輩聞いてよ!コウちゃんったら頭くるぅ!」
また喧嘩かよ…。
「今日先輩一緒に寝よ。」
と、電気もエアコンもつけたまま、私の布団にもぐりこんできた。
ほぼ、眠っているわけですよ。もぅ手足というか、目も口も動かすのが面倒なのですよ。
それでも言いました。
「私、寝相すこぶる悪いよ。」
その後の記憶が一切ありません。
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