カンボジアのコト

40分

荷物をつめて、私は準備完了。後は、シャワーをあびるだけ。
現在シャワーを使っている同室の友達、かんこちゃんに
「ちょっと出かけてくるー。」
と、叫んだ。
「今から!?どこに行くんですか?」
「近くのコンビニ。」
「なんで!?」
「お菓子がなくなった!!」
「えぇ!?」
かんこちゃんの驚き声を残したまま、私は部屋を出た。
私の半分はお菓子でできている。
コンビニでお菓子を買って、ふんふん喜びながらホテルに戻ってくると、
見た事のある顔が、ホテルへ入っていくところが見えた。
「先生?」
「あ…もしかして?」
「去年のアオザイ娘の、赤い子です。」
去年カンボジアへ行った時に、引率の先生が
「弁護士や、お医者さんとの、食事会に連れていってあげる。」
と言われ、当時の旅の年長さん3人娘(私含む)は、
着ていく服が無い!!と言い、たまたまマーケットでみつけたアオザイを購入したのです。
「先生、どうしたんですか?」
「今日、帰るって聞いたから。手みやげ。」
「なんですか?」
「蓮の実。食べたことある?」
「ないです。」
首をふると、その場で食べさせてくれた。食べてみると、とても、美味しかった。見た目気持ち悪いけど。
先生を、高木先生の部屋へ案内して、私は自分の部屋に戻った。
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