ＮＵＤＥ〜彼女の心〜

「あ、いや…。この前は急で、俺も何も言えないまま帰っちまったし。

それに…ちょっと言葉足らずで誤解されてんだよ。だからそれも解きたくて…」


「あー………」


遠藤の返事は気が重そうで何とも歯切れが悪い。


この前あんなことになったから警戒されてんのか？


返事を待つ俺に遠藤は頭を掻いて。でもそのあとすぐ決意めいた顔をしてからこちらを向き。


「今…向こうのエージェントの人がきてるんです。本当は…Ｎａｏちゃんの引退、向こうにしたら寝耳に水って感じなんです」


「………え？…どういうことだ？」


遠藤の話によると前々からもう引退したいとあいつは言っていたが、向こうのエージェントはずっとＮＯだった。


なのにいきなり一面に載ったこの引退説にはエージェントも遠藤たちもびっくりしたそうで話をしに来たそうだ。