GIFT
そう担任が口を開いたとたん何人かが振り向いた。

その中のひとり、赤い髪をツンツンに立てた男子が声を上げる。


「おい!!転校生だってよ!!」


それを合図に教室にいる全員が教卓に目を向けた。


「マジで!?男??女?!」

「おめーなに期待してんだよ。女なわけねーだろ!」

「ぎゃはは!いえてる!!誰も来たがらねぇって!!」


いろんなか言葉が飛び交い、結局担任にたどり着く。


「「「「「で、どっち??!!」」」」」


「えと…………お、女の子です」

「「「…………」」」




「「「「「マジで!!!!!」」」」」


しばらくの沈黙の後、教室が振動するぐらいの大声が沸き起こった。


「マジまじ!?かわいい!?美人!?」

「帰国子女か!?」

「いや、ちげーだろ」


ざわざわとそれぞれが話しだし、もう担任には誰ひとり目を向けていない。


「…あーじゃあの入ってきてください……」


そんな中、担任は廊下を覗いた。


「…………あれ?」

「ねー早くぅー」

教室からのせかす声が聞こえる。

担任は泣きそうになった。














廊下に待たせていたはずの転校生が、いつのまにか姿を消していたのだ。
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