あたしはモデル。②(修正版)


「じゃ、切るな…

また連絡す…」


「無理!!」


拓夢の声を遮って、つい大声で言ってしまった。



近くを歩いていた人が、びっくりした顔で一斉に私を見る。


「す、すみません…!」

慌てて周りの人に頭を下げ、携帯を耳にあて直す。




今の私の格好は、変装のために深く被った帽子とマスク。


そんな怪しい格好をした人が急に大声を出したら誰だって驚くだろう。


恥ずかしさで少し俯いた私の耳に、慌てたような拓夢の声が響く。



「ちょ、無理ってどういう…」


「…やっぱり行くよ。


私、移らない自信がある!」


「はっ!?」



そう言って、急いで拓夢のマンションに駆け込んだ。





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