恋を知りたくて・・・~君と出会ったベンチ~
 今日も一人・・・

いつもは楽しいお弁当の時間も今日はない。
そんな時・・・

「一緒に食べねぇ~?」
振り返ると小林竜・・・
一瞬迷った・・・
でも昨日の小林竜の笑顔を見て
「いいよ!ってかお願いします!」
「そのかわり俺は屋上ではたべねぇ!ベンチ行こうぜ」
「うん!」
私はそう答えて小林竜のあとを歩いた。

ベンチについて話すこともなく無言・・・

「なぁ~!お前って名前なんて言うの?」

は・・・?何こいつ?今頃?
「一応小林竜と同じクラスなんですけど・・・」
「マジ?俺教室とかいかねぇから分かんねぇ~(笑)」

「あ・・・・・・」

小林竜が笑ったことにびっくりして思わず声が出た。
「何?」
「いや・・・なんでもない!」
「なんだそれ(笑)変な奴」
小林竜は笑うけどいちいちムカツク(笑)
「ってか早く名前教えろよ!」
あっ!忘れてた!
「藤田美音です」
「ふぅ~ん・・・」
なんだこいつ!人に名前を聞いておきながら「ふぅ~ん」
って何よ・・・!!!

「じゃあ美音って呼ぶわ!」

は・・・?

「なんで呼び捨て?」
「だって俺の友達に藤田ってやついるし!(笑)」
なんじゃそりゃ・・・・・
「まぁいいけど」
そう言って小林竜を見るとニコニコ笑っていた。


なんだか小林竜の笑顔を見ていると優しい気持ちになれるような気がした。

      いつも笑ってたらいいのに・・・

キ~ンコ~ンカ~ンコ~ン

   チャイムだ・・・
「そろそろ帰らないと・・・」
私がそういうと
「マジ?バイバイ~!」
「小林竜は授業でないの?」
「出るわけないじゃん(笑)」
まぁ・・・当り前か・・・
「じゃあね」
私が走って校舎に入ろうとした特!!

「あのさ~!!俺が毎日ここにいることは秘密な!」
「なんで?」
「他の奴にとられるのいやだから!俺この場所好きなんだ(笑)」
「分った・・・・!」

   また一つ小林竜の秘密を知ったような気がする・・・


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