Distance of LOVE☆

決意

そんなこんなでイチャついていると、もう始まる30分前だった。


僕の…大事な奥さんが、ドレスを着て出てくる。

可愛い…///


襲いたくなるくらい…ね?

「大丈夫?」


「大丈夫…だけど…変じゃないよね?」


何でそんなこと聞くの(笑)?


あ。

背中のファスナー、半分までしか閉まってないよ?


閉めてあげたのに…さ。


「きゃっ…//
あの…和っ…くすぐったいんだけど…」


「ファスナー閉めてあげただけですけど?(クスッ」


どうやら、ゆづからそのことを僕にお願いするつもりだったらしい。


「なーにいじけてんの?
可愛いドレスが台無し。」

「…機嫌直してほしいなら…ギュッって…して?」


何だ…そんなこと?

頼まなくても…いくらでもしてあげるのに。

……たまには甘えたいんだな…

甘えちゃんだもんな、ゆづ……


お望み通り、彼女を優しく抱きしめて、耳たぶを軽く甘噛みする。


「ひゃっ…///」


「耳、弱いですもんね?
もう…これくらいで可愛い声出さないでください?
スイッチ入っちゃいますから。」


「和がやってるんでしょ?もうっ…
行くよ?もう人集まってるだろうし…」


そう言って足早に階段を降りようとする彼女の手を引きながら歩く。

転んだりしたら困るからね?


会場に着くと、いくつか置かれている丸テーブルでまかないきれるのか?というくらいのすごい人。


まあ、僕とアルプスさんの手配で各国の報道陣も呼んであるし…当然なんだけど…ね。


「ゆづ~!!」


「真保っ!!
久しぶり~!!」


ゆづは友達と感動の再会、か。


急に部屋の照明が消えて、MCのアルプスさんが。


「ようこそ、皆様。ウィーン音楽祭へ。
皆様が…音楽によって癒しを得られる空間になればと、このような会を催させていただきました。
本日はどうぞごゆっくり、お楽しみください。」


さあ…サプライズの…始まりだ。
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