碧眼の天姫―刀の後継者


瞳を閉じて絹に包まれた刀を前に構える。


「…目覚めよ…天の刃、断末の呼び声と共にこの地へと舞い戻れ!!」


―キイィィィィン!!!!


刀は金切り声のような音を放ち碧く光り出す。


絹の布が解け粒子となって消えた。



パッと見開いたあたしの瞳は黒から碧へと変わり輝く。


これが天姫の証。


あたしは強く地面を蹴った。普通の人間では有り得ない跳力で一気に屋根の上へと飛び乗る。







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