きら星の短編集
「沙織、帰ろうよ?」




「あ、ごめん……私、今日はちょっと。」




「また告白?うらやましいなぁ。」




……だから、彼女が誰に告白されていても、僕はどうしようもなく、僕が傷ついていても彼女には何の関係もない話。




「今日は誰なの?」




「森下恭平とかいう人。」




……森下?あの強引で、女たらしの?




彼女はそのことを知らないのか?




「知らないなぁ。屋上?」




「うん。ちょっと行ってくるね。」




……ダメだ。今回ばかりはダメなんだよ。




君が幸せに笑ってくれてなきゃ、僕は君を諦めても仕方ない。




守ってあげたい。
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