愛なんかいらない 〜キュート過ぎる部下〜

先ず私は、祐樹のお姉さんのアリサさんの話をした。


「そうか、噂の“彼女”の正体はそういう事だったんだあ。よかったね？」


「うん……って、加奈子も知ってたの、あの噂？」


「知ってたよ。志穂が知らないといけないから、言わなかったんだけどさ」


「そっかあ。でね、私を祐樹のご両親に紹介、なんて話になって、そしたら祐樹はもうご両親に私の事を話してあるって。お父様のご都合がつけば、祐樹の実家にお邪魔する事になってるって……」


「へえー、神林君はそこまで考えてるんだあ。それで？ 志穂は行くべきかで迷ってるわけ？」


「そうだったんだけど……。ううん、行かないつもりだった」