こままもっと
「うん。ごめんね。
心配掛けて、でももう大丈夫。」
だからね、次会った時は抱きしめてね
私は無意識のうちにそう言っていた。
それに、あぁ心配すんなと力強く答えてくれた。
数時間後、会見が始まったと連絡が入った。
勿論、私は見ない。
違うな、見れないんだ。
弱いから・・・。
独りで見る勇気がないから。
私は拓実がいないと何もできないみたい。
はぁと、大きなため息をつく。
こんなんじゃ何も変わんないって
分かってるけど、何もできない私は
ただのクズでしかないのかもしれない。
自分でも嫌になる。
