お嬢様の秘密
「着きました。」


葵の車から降りた。


午後も結構な混雑だった。


「ユリ。大丈夫か?」


さっきのこと...心配してくれてるの?


「大丈夫、多分ね。」


私は曖昧に微笑んだ。


そんな顔を見て、葵は顔をしかめた。


「ホントかよ...。まぁいいや。行くぞ。俺から離れるなよ?」




その時、私の手を葵が握った....。


「あ…葵?」


私顔真っ赤かもしれない....。


「何赤くなってんだよ。花火大会の時も繋いだだろ?」


「そうだった....?」


記憶がない...。


「まぁ、俺がお前を見失うわけねぇけど。」


うわっ!


なんか急に俺様キャラ!?


「最初どこに行きたい?」


「えっと………ジェットコースター!」


「ジェットコースターな。あれは3-Dだったな。行くか。」


「うん!」


学園祭にジェットコースターっていうのがすごいでしょ?


これもすべてクラス予算。


学園はクラス内に15%以上の一般的学費生がいた場合しか援助しない。


うちのクラスは8割方シルバー様と葵が出している。


たかが援助金って思うかもしれないけど、家の財力を誇示するために多くの援助金を出している人が多いんだって。





それからかなりいろんなところを回った。


葵って遊園地に行ったことが1度もないんだって。


だからすごく楽しそうにしてて嬉しかったな.....。
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