Rain 2
『そんなことないよ。千春さんにはだいぶ救われたってゆうか…気持ち助けてもらった気がするもん』


『そっか…よかった…』




生きていたらこんな出会いもあるんだなって思った。


たまにはいいことあるんだなって。




やっぱり人との一つ一つの出会いには何か意味があるんだろう…




『風邪ひくからそろそろ病室戻ろうね』



千春さんはあたしにそう言って手を差し伸べてくれた。



あたしはその手をとって雨の降る屋上のドアを開けた。




キー…バタン…

ドアを閉めたら階段に音が響いていた。




『ほんとに大丈夫?』


『大丈夫!もう平気やから』


『あっこれ。私の番号やねんけど。私がいない時きでもいつでも連絡してくれて大丈夫やから』



そう言って千春さんにメモを渡された。



『ありがとう…』





千春さんは、病室にあたしを送ってくれるとまた勤務へと戻っていった…。
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