Rain 2
第11章

大キライな神様への祈り

ふと時計を見てみると、もう七時過ぎだった。


あたし…
二時間も屋上にいたんや…



窓の外を見るとまだ雨は降り続いていた。


季節はずれの大雨だった。









雨…。


あたしのキライな雨。



昔、お父さんがあたし達を置いて出て行った日、駐車場からお父さんの後ろ姿を見えなくなるまでずっと見てた。




お父さんは紺色の傘をさして、

「ちーちゃんバイバイ」

って一言言って出掛けて行ったっけ…
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