Rain 2
分かっていなかっただけでたくさんの想いが交錯していたのだ。





おじいちゃんは自分が支えだったのに…


そんなことも気付かずに、おじいちゃんにきつく当たってしまったことを後悔した。




そして、亡くなってから病室の引き出しから見つかった千春さん宛の手紙を見た時に、初めて自分の愚かさに気付いた。








看護婦さんへ──


いつもすいませんでした。
迷惑をかけていたことも気付かずに毎日水換えを頼んだりくだらん話に付き合ってもらってましたね。
こんなじいさんの相手は疲れたでしょう。
でも私は楽しかったです。
嫌いやった病院が少しだけ好きになりました。
本当にありがとうございました。──





手紙の内容を聞いた時、あたしは涙が止まらなかった。



『なんでやと思う?』


さっき千春さんが言った言葉の意味が分かった気がした。
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