輪廻恋愛



男達が去ったのを見ると、ゆりが話しかけてきた。


「ごめんね?初対面でいきなり誰かと間違えるのって悪いと思う。でもあいつ悪いやつじゃないんだ。許してあげて」


「え、いや気にしてないから大丈夫だよ」


「ほんと?ありがと」


ゆりは陽香の手を握ると、自分のことのように喜んだ。


「そ、それよりもう一人の子って名前なんて言うの?」


これ以上ゆりを悪くするのはいけないと思い、話題を変える。


「え、あぁ福田ね。福田隆一って名前」


「あ、あの……男友達ですか?」


なぜか『かける』ではなく『りゅういち』に興味があった。


< 78 / 275 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop