輪廻恋愛
男達が去ったのを見ると、ゆりが話しかけてきた。
「ごめんね?初対面でいきなり誰かと間違えるのって悪いと思う。でもあいつ悪いやつじゃないんだ。許してあげて」
「え、いや気にしてないから大丈夫だよ」
「ほんと?ありがと」
ゆりは陽香の手を握ると、自分のことのように喜んだ。
「そ、それよりもう一人の子って名前なんて言うの?」
これ以上ゆりを悪くするのはいけないと思い、話題を変える。
「え、あぁ福田ね。福田隆一って名前」
「あ、あの……男友達ですか?」
なぜか『かける』ではなく『りゅういち』に興味があった。