ツタエタイ



「ここの所有者、昔大恋愛の末に結婚を決意してプロポーズをしてOKを貰っていざ結婚式の当日にお嫁さんに逃げられちゃったんだって」





葉月?





「ずっとね裏切られてたって思って違う人と結婚したんだって。

そしてある日ね家族と親戚が話してるの聴いちゃったんだって。

“あんな薄汚い女家の敷居なんか跨いで欲しくないわ。”“あの女が利口で良かったわ”“好きならあの子から手を引いて欲しいなんておじ様も悪どいよね?”
その人の家は代々由緒正しい家でね、裏で手を回されて裏切られていたのは嘘で……
でも気付いたら後の祭で、探したんだって、繰る日も繰る日も…

やっとわかった時にはもう…それでココをかったんだって。

でも君が居た事がわかって嬉しい反面どうしたらいいかわからなくて、今更父親になれないから生活面だけならって……
難しいよね人の気持ちって。
口にしなくてもわかるなんて綺麗事だよ。
だからね月もこの先何かあったらチャント言って?俺も言うから。」




頷く




「じゃぁ言うよ。松嵜月さん!!俺と結婚して下さい♪」





はっ?








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