ツタエタイ



「あっ…////見つかっちゃった。どうしたらいいかな?」



隣に居る人に聞いてる。



「初対面ですよ先生。まずは挨拶からだと」



「あっそっか♪……コホンッ」



照れながらコチラに歩いてくる。




TVより断然若いよ。
優しく笑う目尻には皺があったけど、たまたま知った年齢よりずっと若い。




「真っ正面では初めまして♪」


ん?真っ正面?



「あっ…初めまして月です」



「星加さんに似てきましたね。ドキドキする…初めまして月ちゃんのパパになりそこなった立花空です」




だから私は“月”なんだ。



星加はママの名前





「矢崎君、ありがとうね。死ぬ前に娘に会えて話せて僕は幸せだよ♪」



えっ?



「先生、それではもうすぐ死ぬみたいな言い方では?」



「あぁそうだね、マダマダやらなくてはならない事がイッパイだから死なないけどね♪月ちゃんが会いたくないって言ったらもう会えないから……色々ゴメンなさい。僕が君の事を知ったのは星加さんが亡くなった時でね…」



思い出にふけだした父。






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