迷走ガール!!



歩いて途中で前方に見慣れた後ろ姿を見つけて少し早足になった。
その子の肩に触れる

「おはよう、美那。」

私が専門学校に入学して一番最初に出来た友達。

竹田美那は、男女問わず誰からでも人気で見た目は女の子らしいが、性格はサバサバしていてそこが人気のポイントなんだと私は勝手に思い込んでいる。

ほのかな良い香りと共に美那は振り返った。

「あっはよ〜かほ〜って、どうしたのその隈?もしかしてまた?」

またとは何だね、またとは

まぁその通りですとも。
「うん、またマンガ読みすぎちゃってさ〜あはは。」


美那はいつものように見せる呆れ顔で溜め息を一つ

「もう、やっぱマンガ?肌の事考えて早寝しなきゃ!」



心配するところ肌だけでいいんかい!

「はいはーい。」

「本当にわかってる?かほ一回も彼氏出来た事ないんでしょ?」


うっやめてくれ。

「何その、ギクッとした顔。なんだっく2次元だったっけ?そういうのにばかり興味行きすぎたらいつまでたっても彼氏なんかできないよ?」


そうだよ、そうですよ彼氏なんかいたことないですよ。

もう良いじゃないですかそこ突かなくても冒頭でカミングアウトしてるんですから。

余計悲しくなるよ…。



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