モノクロの音色よ鮮やかに響け
「お前、絶対面白がっているだろう?」
「…そんな事ないですよぉ」
「ごまかしても声が笑っているぞ。
…そうだ、店員さん」
「はい?」
「この子にも、何か見立ててやってくれ。似合えば予算はいくらでも構わない」

「かしこまりました!」
店員さんは喜々として、ターゲットを私に移した。

ひぇ~っ!
私は川畑の逆襲に冷や汗をかきながら店員さんに拉致され、店内を連れ回され、何着も試着させられた。

川畑はその間、店の入り口横の壁に寄りかかって腕を組んでいたのだけれど、動かない川畑は通行人に、ショーケースから出されたマネキンだと思われてたんじゃないかと思う…。

私が店員さんの最終コーディネート姿で連れられて、店員さんが川畑に声をかけたら、近くに居た人がギョッとしていた。
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