ギミック・ラブ ~年下小悪魔の上手な飼い方~《完》
「え? ど、どういう意味?」


困惑して問い返すと、柚木
クンはシレッとした顔で、


「オレの年の新入社員歓迎会
でも、一言一句今と同じ
こと言ってたよ。

オレ、その時も“もう入社
して数年経ってるのに、
こんなめでたい先輩がいるん
だなぁ”と思ったんだよね」


「なっ………」


カァッと頬が熱くなる。


と、いうことは……。


「答えがわかってるなら、
わざわざ聞かないでよっ!!」


何なのよ、一体。もしかして
話がそらしたかっただけ?


まんまとしてやられたことに
ようやく気づいたけど、
時すでに遅し。

柚木クンはソファから
立ち上がり、リビングを
出ていこうとしてた。


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