ギミック・ラブ ~年下小悪魔の上手な飼い方~《完》
一度始まってしまえば、
もう抜け出すことはできない。


蘭子は喜んで、人並みどころか
それ以上の贅沢もさせてくれた。

そしてその度、瞬也は
借りを返すように、より
いっそう蘭子につくした。


そんなふうに繰り返して
きた連鎖からはそう簡単
には抜け出せないし、何より
もはや自分がある意味では
汚れていることをきちんと
認識している。



同居を解消したかったのは
けじめだ。


だがそれで過去を消せる
わけではないし、蘭子と
完全に離れることも、
とうてい出来ないだろう。


そんなことは、最初から
わかっていた。


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