割れた砂時計
『いつか亜実が、変な男にとられるんじゃないかとか、消えるんじゃないかとか…』
そんな……。
これはきっと、普通じゃないはず……。
だから、ここ数日私をこの家にずっといさせたの?
私の親にまで許可を得て。
『こういうのってね、実際にあるんだよ。いなくなりそうで、怖くて、自殺したり。相手の女の子殺したり』
恐怖で背中に悪寒が走った。
俊は、そんな人じゃない。
違う!!!!!
『俊は、そんな人じゃないよ。誰よりも亜実を愛しているから、亜実の体は傷つけないと思う』
「それは、私も思う……」
『けど、それじゃあ精神は崩壊するよ』