割れた砂時計
お守りの砂時計


私は、生きている。
意識がある。


それは、あの。
あの、砂時計が私を守ってくれたからなのでしょう。





「…………ん」


『気づいた!よかった……』


1番最初に聞こえたのは、唯の声だった。
あんなさばさばしていて元気な唯が、涙してる。


『馬鹿……』


お父さんと、お母さん。
表情からして、すべて聞いたんだと思う。


すべて、そう。
すべてを。


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