HYPNOTIC POISON ~催眠効果のある毒~

水月が言いたいことが、電話に出られなかったことを説明しようとしているのはすぐに分かった。それは何だかとても嫌な予感がした。


けれど


「どうしたの?」とつとめて平静を保ちあたしが切り出すと


『うん、実は…』


水月は語りだした。


あたしが電話をする少し前まで、水月は森本さん家に居た、と言う。何で森本さんちなのか気になったが、水月も今日様子がおかしかった森本さんを気にしているんだって思った。


確かに気にしていたのは事実だろうけれど、その前に水月は森本さんのお姉さんと会っていた、と告白した。そこで初めて「何で―――」と言う疑問が浮かんできた。


そこまでのいきさつもちゃんと話してくれた。どうやら森本さんのお姉さんから水月のケータイに電話が掛かってきて、妹が学校から帰ってきたけど何かあったのか、って。てか何で森本さんのお姉さんは水月の電話番号を知ってるの?と口に出したかったが、それより水月の話を聞くのが先だ。どうやら森本さんのお母さんはあたしらのクラスで苛めがあると疑っているみたいだけど、苛めなんてないし。……たぶん。


ハッキリ言い切れないのはそこまでクラスに感心がないからだ。誰が誰を嫌いで誰が誰とつるんで、なんてほとんどと言っていい程把握していない。ただ、森本さんはいつも一人だったことは確か。いつも不機嫌そうにはしていたけれど、周りの目を気にするタイプには思えないし、クラスのボス的な存在の梶にハッキリと物を言うタイプだから、誰かに何か言われても動じなさそう。と言うのがあたしの考え。


森本さんのお姉さんも妹の森本さんにあまり感心がないようで、電話の内容はただ「何かあった?」と言う軽いレベル。その後水月が家での森本さんの様子なんかを聞き、お姉さんに会って話したいと言い出したのは水月の方。


会いたい、と言い出した理由に、単に森本さんを心配して、と言う理由も含まれていたが半分は―――




森本さんのお姉さんから寄せられていた好意をきちんと断るつもりでいた、と。

< 844 / 844 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:279

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

Fahrenheit -華氏- Ⅲ
魅洛/著

総文字数/786,184

恋愛(オフィスラブ)908ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
「二度と恋はしない」 と誓った彼女に、またも同じ想いをさせてしまった。 こんなにも―――愛しているのに。 二度目の別れは涙の味がした。 *** 魔王によって引き裂かれた二人。 けれど 「このままじゃ終わらせない」 「このまま引き下がるつもりはないわ」 ダイヤのQ(クイーン)の深意を啓人は知ることができるのか 「部長、傍にいてください」 ハートのQ(クイーン)を瑠華は守れるのか 「私を信じてください、緑川さん」 ジョーカーは誰? 「彼女が俺の切り札だ」 「彼があたしの切り札です」 勝つのはどちらか? 復讐はチョコレートより甘い蜜の味がする。 そして 「あたしは部長が―――」と瑞野さん。 「もっと楽に生きなよ、瑠華ちゃん」謎の男も瑠華に接近中。 恋の交差も入り乱れる!?
。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅵ《シリーズ最新巻♪》・*・。。*・。
魅洛/著

総文字数/388,887

恋愛(キケン・ダーク)471ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
☆ 極道女子高生のハチャメチャラブストーリーCherry Blossom第6弾! 日本の極道界を四分割する四神。 いにしえからの均衡が今崩れようとしている その崩壊を目前に、青龍と白虎が手を取り合った しかし協定を結んだ両組織を呑み込もうとしている最強の殺し屋スネークの登場。若き虎たちが殺し屋に挑む。ベールに包まれたスネークの仮面が遂に剥がされる!? 勝つのは誰か――― 一方、吹き荒れる恋の嵐も↓ ★+☆+;:::::;+★+☆+;:::::;+★+☆+;:::::;+★ 十六歳 恋をした――― ―――その恋は甘くて 『俺の部屋来いよ♡』 ―――激しくて 「てやんでぃ!いい度胸だな!」 ―――ちょっぴり苦い 『恋に破れたのなら、新しい恋が癒してくれる』 恋する16歳は大変! *響輔VSスネーク* 『私は負けると分かっている勝負には挑まない。 私を負かすことができたのはたった一人。 鷹雄 響輔だけだ』 『俺、付き合った女は大切にするさかい、 最後にしたい。誰かに恋するのも――― 一結が最後や』 ♡リコ&進藤♡ 『戒の兄貴にリコちゃんのことを泣かせたら只じゃすまさないって言われた。 その覚悟があるのか?って。 俺、即答した』 あのやるぉおおう!!リコに手ぇ出しやがって!!! 『女としてはダメダメなあたしだけど、 先輩の好きな料理これからたくさん練習します!』 リコが幸せならあたしも応援…… 「できるかぁ!あのやるぉう!マジでカチコミかけてやる!」 待望のCherryBlossom6巻……!ついに幕を開ける?? ☆2020,3/20Start☆ **************************************** ※未成年による、飲酒喫煙は法律で固く禁じられています。 尚、本作に登場する団体名、登場人物等は架空のもので、実在するものではありません。 「。・*・。。*・Cherry Blossom ・*・。。*・。」 シリーズを読み進めて応援してくださった皆様方!ありがとうございます♪ おかげさまでシリーズ第一巻は 4,700,000 PV 達成いたしました!!)               
Fahrenheit -華氏- Ⅱ
魅洛/著

総文字数/751,515

恋愛(オフィスラブ)986ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
華氏 水が凍る温度を32°、水が沸騰するのを212°、その間を180分割していることを指す 35.8℃(96.4°F) 「仕事してください、部長」 ひんやりと冷たい彼女の心と体を 36.5℃(97.7°F) 「するよ?君がキスしてくれたら」 俺の体温で溶かしたい。 二人きりのオフィスで何度も唇を重ねた。 (と言うか強引に奪った) 「愛してる。瑠華」 何度も彼女の名前を囁き、愛を語った。 それなのに 近すぎる距離は互いを傷つけ すれ違う想いはやがて距離をも遠のける。 やがて二人の間に生じる温度差。 すれ違った二つの想いの裏で、不穏な動きがうごめく。 二大勢力の派閥争いが、今始まろうとしている。 こんなにも…… 好きなのに。 何故君は こんなにも遠い 大人の危険なLove story. ********************************** Fahrenheit -華氏- の第二部です☆ ★2011,6/19 Start★

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop