コントラスト
第一章



今日ほどはやくきてほしいと望んだ日はない。




夜、眠るのが嫌いだった。



私は明日、目を覚ますのかな?


時間が経つことにいつも怯えて、私は生きていた。





この部屋に近づいてくる足音。


今ほど待ち遠しかったことはない。




パタパタパタ…




嫌になるくらい聞いたこの足音。


美代ちゃんだ!




「杏梨ちゃん!」

「美代ちゃん!」

「ついに今日ね!おめでと‼」

「ありがと〜‼」




パパよりもママよりも長い間一緒にいてくれた看護師さん。


家よりも長い間いたこの病室。






それも、今日でサヨナラ。




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