君のためにできること
存在
夏も終わりに近づき、俺となつきの関係は、日を増すごとに、回復の兆しが見えていた。徐々にではあるけど、俺もなつきの気持ちを理解できるようになった気がする。


気がかりなのは、なつきの体の変化だった。彼女は見るたびにやせ細っていった。


「痩せたね」と、俺が心配しても、なつきは屈託のない笑顔を俺に向け、「ダイエット」と、笑い飛ばしていた。
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