君のためにできること
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八月七日、晴れ。


去年の、この日は、雨だった。


ただ、去年と違うのは、天気だけじゃない。


君が俺のとなりにいないこと。


まだ昨日のようにも思えてくる。なつみが眠っているお墓の前で俺はそっと、手を合わせた。


「あの時、なんでお前を守ってやれなかったんだろうな」


緑の木々が遠くにあり、小鳥達のさえずりが聞こえてくる。
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