君のためにできること
天国への階段
日増しに寒くなる冬も近づいたある日。


俺は片目のない猫を、公園で見つけた。


何かに抉り取られたように、右目は失われていた。


俺はその猫を、椅子に座り、見ていた。


不自由なのかもしれない。でも、何気なく、歩く猫は元気だった。


俺は、なつきの気持ちを考えた。


なつきはいつも元気に俺と接してくれる。でも、それは、演技かもしれないと思うようになった。





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