揺れない瞳
自分の部屋なのにリビングの端で立ち尽くしている私に対して、ソファに腰掛けて足を伸ばす央雅くん。
どっちがこの部屋の住人かわからない状況に混乱しながら、今私はどうするのが正しいのかもわからない。
男の人を部屋に入れたのも初めて。
父親だって、私が住むようになってから一度も入れていない。
そんな生活を送る私の部屋に、どう見ても女の子達が騒ぎそうな容姿の男の人がいるって信じられなくて、言葉もなく頭はぐるぐると落ち着かない。
「これ…クリスマスツリー?」
「え?」
央雅くんの言葉に反応して、俯きがちな視線を上げると、ソファに置きっぱなしにしていたクリスマスツリーのモチーフを手にしながら笑ってる視線とぶつかる。
「やっぱり器用だね。
俺のひまわりも市販されてるみたいに綺麗に編んであるし。
で、これって誰にあげるの?」
編み上げたばかりで、糸の始末やら微調整をまだ終えていないモチーフをじっと見られてしまって、一気に恥ずかしくなる。
ゆっくりと側に近づいて取り返そうと手を伸ばした途端、手首をつかまれて一気に引き寄せられた。
「うわっ…あの…央雅くん…?」