どのくらいの間、オレは黙っていたのだろう。

いや、黙っていたというか気を落ち着かせていたんだけど。


3人も黙ってオレの様子を見て、鬼が出て来ないか神経を研ぎ澄ましているみたいだし。


ま、そうだろう。
鬼の力は嫌というほど理解している3人だから、鬼が出てこられちゃもう対処のしようがない。

最悪、全滅するだろう。



もう、何でオレなんかを造り出してくれたんだよ。

みんなを危険な目に遭わせるリスクを負わなきゃいけないことが辛い。


この体であることに感謝したことと言えば、シュウとじいちゃんに会えたことぐらいだ。

その他は特にない。


強大すぎる力なんていらないのに。




「…まぁ、要は世界征服のために鬼が造り出されたってんなら、それをしなきゃいいだけじゃね?」

シュウはオレが落ち着いたのを見計らってそう言った。


「あ…。」

そうか。確かにそうだ。
その欲望のために生み出されたのなら、その欲望を阻止すればいいんだ。


「そりゃ、そんなくだらないことに利用されたって知ったら辛いけどさ、前向きに考えたら鬼というこの世に2つとない強大な助っ人がこっちにあるんだぜ?

それで逆にやつらの野望をたたきのめすことは出来る。」


シュウの生き生きとした瞳がオレの暗い気持ちを軽くしてくれるようだった。


そうだ、オレたちにはやることがあるんだ!

黒い組織の野郎共に一泡吹かせてやる。


オレを生み出したことを後悔させてやる!



「本当、あなたって単純ね。」

クスクスと女は肩を揺らして笑った。



「鶴の一声ならぬ相棒の一声って感じね。」


確かに。さっきからシュウが言った言葉でオレは気持ちが前向きになってる。

シュウはオレと違い、ぐちぐちと考えないからだろう。オレがシュウを信頼してることもあると思うが。



「そうだな。」

オレも女につられ、笑った。




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