自殺衝動×愛されたい

走り出した私に、

すぐに追いつき、彼は腕をつかんだ。


「外危ないから家の近くまで送るよ。」


「だって!」

振り返りたくなかった。

涙がこぼれた。


こんな顔を見せたくなかった。

自分の弱みを見せたくなかった。

「泣いてるの?」

さすが、気の利く男は勘が鋭い。
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