ポーカーフェイスとあまえんぼ
「千里さん、なんか食いたいものある?」
「んー、なんでもいいけど、お腹すいた!!」
私は自分より背が高い葵くんを見上げて、ニコッと笑った。
「じゃあ……、」
「ぁ、ハンバーガー食べたい!!」
私は葵くんの考えている様子を見て、そう言った。
私なりに、中学のお小遣い事情に配慮してるつもり。
なんてったって、四ヶ月前まで現役中学生だったんだから、
ファーストフード店がオアシスなことぐらい知ってる。