ポーカーフェイスとあまえんぼ


「千里さん?」

「ぇ……あ、ありがとう。」


腰に回ってる腕が、

離れない。


「葵……くん?」

「今日のチャンスで、絶対好きにさせてみせるから。」


葵くんの腕の力が強くなった。


「うん……。」


私が頷くと、
葵くんは私を離して、


「じゃ、入ろっか。」


そう言って私に手を差しのべた。


「うんッ!!」


私はなんか凄く嬉しくなって、葵くんと手を繋いだ。


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