あたし限定。


電車にゆられて、20分。

目的地である図書館へ歩いた。


それなりに由緒ある図書館なのか、

古びていても、
どこか趣がある。


今の派手なあたしには不向きな場所。

中に入ったら痛い視線を向けられるのは目に見える。


中に入るのが、
ちょっとだけ怖くなった。


「……行かなきゃ」

嫌々あたしは中に入った。

重たいガラスの扉をあけると、

そこには別世界が広がっていた。


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