Liberty〜天使の微笑み
第2話 意外な関係


 翌日、眠たい目蓋をなんとか開きながら、講義を受けていた。

 結局昨日は帰り着いたのが夜中の一時過ぎ。それからお風呂とか色々としてたら、眠れたのはほんの四時間ぐらいで。


「ふぁ~……」


 これで何度目だろう。まだ午前の授業も終わってないのに、かなりの眠気に襲われて――終わってみれば、授業の半分を眠っていた。


「ちょっと、今日は寝過ぎじゃない?」


 お昼休み、呆れ気味な美緒からお叱りを受けていた。


「ははっ……昨日、カレと遅くまで会ってたから」

「なに、それってノロケ? 会うのはいいけど、学校に支障が出たらダメじゃん」


 でしょ? と、美緒からもっともらしいことを言われた。

 確かに言うとおりなんだけど……帰れる雰囲気じゃなかったし。

 それにできる時にしておかないと、純さんって淡白なところがあるから。こっちがそういう気分の時には、大抵ダメって言われてしまうんだよね。

 おまけに、気分を盛り上げるだけ盛り上げて放置、ってこともあるから。カレがそういう気分の時は、合せるようになっていた。


「――その様子だと、昨日やったわね」


 飲み込もうとした途端、美緒はニヤニヤとそんなことを言った。


「へっ、変なこと言わないでよ」

「別に変じゃないでしょ? 紅葉がわかりやすいのよ」


 ふふ~んと、どこか勝ち誇ったような表情をされ、なんだか負けたような気持ちになる自分がいた。
< 13 / 234 >

この作品をシェア

pagetop