愛してるんだよ。
『おかえりなさい』



詩を書いている手を止め無表情で言った一花。



作曲したり、編曲したりするのが俺の仕事…



作詞は一花の仕事…



なんて事を思いながら、声が詰まって出て来ない。



“ただいま”



とすら、言う資格はないように思えて…



神様が俺の声を取り上げたのかと思った。



『真っ青、どうしたの?』



抑揚のない声だが、心配しているのが分かる。



分かりづらいけれど、そこも大好きだ…



大好きなんだ…



「愛してるんだ…」



やっと出た言葉



でも、言ってはいけない事を言ってしまったかのように思えて、口を押さえた。



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