愛してるんだよ。
次の日




何事もなかったように朝はやってきて、母さんは普通に私を起こしに来た。




『母、さん…?』




「一葉、どうしたの?早くしないとカズちゃん来ちゃうよ」




本当に普通で、あの夜は夢だったんだと思った。




大体、あの後どうやって自分の部屋に戻ったのかすらもよく覚えていないし、眠っている途中に起きる筈がない。





起きたばかりの頭をフル回転させて、否定の言葉を並べた。



大丈夫、何も変わってない



そう、自分に言い聞かせた。


< 249 / 370 >

この作品をシェア

pagetop